発表者名 | タイトル | ps.gz | |
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岸本 芳典 | 不均一クラスタ上での並列Linpackの性能に関する検討 | 28 KB | 38 KB |
山本 昌治 | データ依存回路による部分グラフ同型判定 | 73 KB | 71 KB |
HPLは分散メモリ型並列計算機用のLinpackである.HPLは不均一な クラスタ上で実行すると負荷の不均衡により性能が低下するが,こ の問題は高速PE上で複数のプロセスを起動することにより改善でき る.複数プロセスの起動により高速PE上では性能オーバヘッドが生 じるが,実測例では性能ロスは3割以下であった(N≧3000).このと きクラスタ全体の性能は,負荷不均衡が解消されることにより最大 2割程度改善された.最善の実行方法は問題サイズNやクラスタ構成 によって異るので,本研究では(1)高速PE上のプロセス数,(2)クラ スタのPE構成,(3)ネットワーク構成,などを変えて性能を測定し た.今後は自動的に最適な実行条件を選ぶ方法を検討する.
部分グラフ同型判定問題は一般にNP完全であり,計算困難である. Ullmannのアルゴリズムは論理回路で実現できるが, 回路規模が大 きく実装が難しい.一般に論理回路の入力が定まれば論理の簡単 化により回路規模を縮小できる.本研究では入力グラフに依存し た論理回路を生成することにより,判定回路の規模を縮小する手 法について検討した.FPGAを対象とした試験的評価結果では,入 力グラフの頂点数が32のとき回路規模が1/20に削減できた.この ときの同型判定時間は4秒で,性能はソフトウェアの460倍である. 回路生成時間は15分程度で,回路生成時間を含めてもソフトウェ アより高速な同型判定が可能である.